2012年6月3日日曜日

個人別に療法を合わせるために可変用量の薬物併用製品を特注で調剤する方法|詳細 - Astamuse(アスタミューゼ)


以下の情報は、出願公開日時点(2008年06月19日)のものです。

0001

本発明は、2種以上の薬物を個人別に合わせ、カスタマイズし、組み合わせた用量で個人に提供するための方法に関する。一般に、この方法は、組み合わせることができる物理的形態の薬物製剤のシリーズを製造すること、これらの形態を備蓄すること、特定の患者の独自の代謝および1種または複数種の疾病を治療するのに合わせた2種以上の活性治療剤のそれぞれの濃度を特定すること、その情報を、入手可能な活性成分の固定または可変濃度を複数有する生産者に連絡することを含み、次いで生産者は、各活性成分の個々の濃度を組み合わせて、錠剤やピルなどの単一ユニットとし、それら単一ユニットを間接的にまたは直接患者に分配することを含む。


0002

2種以上の小分子活性成分を組み合わせて1つのデリバリーシステムにすることは、ある種の疾患の充実した治療を提供するための、また第1の活性成分を補う第2の薬物に対するコンプライアンスまたはそのより時宜を得た摂取を高めるための方法として一般に受け入れられる手法となりつつある。現在、これらの併用剤は、各薬物を固定濃度で有する単一のピルまたは錠剤として製薬会社によって製造され、販売業者に送られている。次いで販売業者は、各最終製品の供給品を、薬局などの調剤グループに供給する。その後、ヘルスケア提供者によって、またはヘルスケア提供者の指揮下で書かれたスクリプト(script)に基づき、薬局はこれらの錠剤、ピル、軟膏等を患者に調剤する。

0003

2成分系の例は、現在の市場製品の製剤薬リストの中に、また一般用医薬品(over−the−counter product)にも見ることができる。固定用量製剤薬は、呼吸器系疾患、2型糖尿病、エイズおよび特定の精神病の治療に利用可能である。また、提案されている、臨床研究中の、または規制機関による市販前承認審査中の2成分混合薬が増加しつつある。例には、心血管系疾患を治療するための固定用量併用剤(fixed dose combination)がある。最近、危険な状態にある人々、特に高齢者の心血管系疾患を低減するために、最大6つの活性成分を組み合わせる「ポリピル(poly pill)」が一部で提案されている。また、ワクチン製造者は、単一用量中に最大4成分を含有する調製物を臨床医に提供している。

0004

喘息の治療では、固定用量併用剤の一例が、GlaxoSmithKlineによって販売されているAdvair Disckus(登録商標)である。このAdvair Disckusは、吸入ステロイドであるプロピオン酸フルチカゾンと長時間作用型ベータ作用薬であるサルメテロールの併用剤であり、これらの成分は共にこれまでは喘息の治療用に別々に市場に出回っていた。Advair Disckusは、経口吸入器を介して投薬される乾燥粉末として市場に出回っており、プロピオン酸フルチカゾン/サルメテロールは100mcg/50mcg、250mcg/50mcgおよび500mcg/50mcgの3種類の固定用量併用剤で入手可能である。

0005

2型糖尿病の治療では、やはりGSKによって販売されているAvandament(登録商標)が一例である。このAvandamentでは、チアゾリジンジオン(TZD)類の1つであるマレイン酸ロシグリタゾンと、ビグアニド類の1つである塩酸メトホルミンとが組み合わさって単一錠剤となっている。ロシグリタゾンは、2型糖尿病の主たる根本原因であるインスリン抵抗性を直接の標的とし、メトホルミンは、主に肝臓による糖の生成を低下させることによって作用する。Avandamentは、1mgのロシグリタゾンと500mgの塩酸メトホルミン(1mg/500mg)、2mgのロシグリタゾンと500mgの塩酸メトホルミン(2mg/500mg)、4mgのロシグリタゾンと500mgの塩酸メトホルミ� ��(4mg/500mg)、2mgのロシグリタゾンと1,000mgの塩酸メトホルミン(2mg/1,000mg)、ならびに4mgのロシグリタゾンと1,000mgの塩酸メトホルミン(4mg/1,000mg)に相当する、マレイン酸ロシグリタゾンと塩酸メトホルミンとを含有する錠剤として、経口投与用の固定用量併用剤で入手可能である。

0006

精神病の治療では、Lillyが、オランザピンと塩酸フルオキセチンとの固定用量併用剤であるSymbyax(登録商標)を販売している。このSymbyaxは、双極性うつ病を治療するための最初の薬物ベースの治療である。Symbyaxは、オランザピン/塩酸フルオキセチンの固定用量が6mg/25mg、6mg/50mg、12mg/25mgおよび12mg/50mgである錠剤として入手可能である。

0007

2成分併用心臓血管薬は、1つのピル中に複数の活性成分を含むことの利益を検討するためのもう一つ別の可能性に富む分野である。心血管系危険因子に関連する別の疾患を治療するための薬物と、または高脂血症の治療にも有用な他の薬物と組み合わせたスタチンは、多大な注目を集めている。Merckは、ヒトの異常な脂質レベルを治療するために、シンバスタチン(Zocor(登録商標))を、腸内コレステロールの吸収を阻止するSchering−Ploughのエゼチミブ(Zetia(登録商標))と組み合わせている。Pfizerは、血圧の薬として、アトルバスタチン(Lipitor(登録商標))を長時間作用型カルシウムチャンネル遮断薬ベシル酸アムロジピン(Norvasc(登録商標))と組み合わ� ��る計画である。アスピリンとプラバスタチンとを組み合わせる有効性を見る進行中の臨床試験により例証されているように、NSAID/スタチン混合薬も提案されている。

0008

エイズ治療でも、併用剤、特に、2種類の合成ヌクレオシド類似体、ラミブジンおよびジドブジンからなるCombivar(登録商標)という製品を目にすることがある。このCombivarはGlaxoSmithKlineの製品である。

0009

細菌感染およびウイルス感染に対するワクチンは現在、3成分系または4成分系として入手可能である。ジフテリア、破傷風および百日咳については、1回の接種に3成分を含有するワクチン、いわゆるDTaPワクチンがある。よくある3つの小児病、麻疹、流行性耳下腺炎および風疹に対する予防接種は、いわゆるMMRワクチンを用いて行うことができる。別の例では、ワクチンInfanrix IPV(GSK Biologicals)により、麻疹、流行性耳下腺炎および風疹、ならびに灰白髄炎に対する免疫力を高めることができる。

0010

心血管系リスクを治療するために「ポリピル」が提案されている[British Medical Journal(第326巻、1419、1423および1427頁)]。提案されているように、このポリピルは、心臓病の4つの主な危険要因、コレステロール、高血圧、高い血中ホモシスステイン濃度および血小板機能を低減しようと試みるために、6種類の既存薬物の混合薬を含有するであろう。このポリピル案には、高濃度の「悪玉」LDLコレステロールを低減するために、スタチンが含まれ、これにより心臓病のリスクが削減されるであろう。脳卒中のリスクを低減するために、3種類の血圧降下剤が含まれるであろう。高いホモシスステイン濃度を下げるために、葉酸が含まれるであろうが、これにより動脈中の脂肪質血小板の蓄積が促進されることがある。また、最後には、血小板の機能を調節するためにアスピリンが� ��加されるであろう。このポリピルは固定用量併用剤となるであろう。このポリピルは、様々な評価を受けた。「それはあながち悪い考えではない」と米国心臓協会(American Heart Association)のRobert Bonow博士は言う。「心血管系疾患は、世界的に主な死亡原因であり、人口全体を治療するのに十分な血管形成を行うことはできないであろう。」しかし、彼は、6種類の薬物を1つに詰め込むこと、すなわちフリーサイズの(one−size−fits−all)ピルは、危険性の低い人々への不必要な副作用、また逆に、より積極的な治療を必要とする人々への過少治療という対の危険を抱えていると心配する。類似の路線で、Wall Street Journal Europeにおける「Drug Makers Offer Patients Two Pills in One」(2004年11月10日)という名称の論文には、現在併用剤は限られた数の用量の固定用量調製物としてしか入手可能ではなく、それにより治療計画をカスタマイズすること、あるいは固定用量手法により患者にもたらされることがある問題に対処することが困難となるため、医師たちは併用剤を避ける傾向にあると記載されている。Yacht医師は、「混合薬に関する副作用が患者にもたらされた場合、何がそれらの副作用を引き起こしているのかがわからない。」と述べたと引用されている。


0011

本発明は、一組の活性成分から選択し、あらかじめ用意された広範囲な含有量から各活性成分ごとに濃度を選択し、それら濃度を組み合わせて単一製剤、所望であればカスタマイズされた製剤にする機会をヘルスケア提供者に与えることによって、フリーサイズの多成分手法に伴うリスクを未然に防ぐまたは軽減するやり方を提供する。これにより、患者独自の代謝、現在の健康状態および病状に基づき、各患者のニーズに見合うように薬物療法を個別に合わせることが可能となる。


0012

本発明は、以下の工程のうち少なくとも2つ以上を含む、疾病を防止するまたは治療するための特注の薬物および栄養療法を提供する方法に関する。これらの工程は、
a)組み合わせて最終調製物にすることができ、かつ様々な濃度の前記薬物または栄養サプリメントを有する物理的形態の薬物または栄養製剤のシリーズを製造すること、
b)これらの製剤を、物理的形態を組み合わせて最終製品にする能力のあるグループにより備蓄すること、
c)特定の患者の独特な代謝およびその患者が罹患する可能性があるもしくは罹患しており、特定した2種以上の薬物および/または栄養サプリメントで予防または治療することができる1種または複数種の疾病を治療するのに合わせた2種以上の薬物および/または栄養サプリメントならびにそれらの濃度をシリーズから特定すること、
d)その情報を、前記製剤を備蓄するグループに連絡すること、
e)グループが、特定された薬物および/またはサプリメントの物理的形態を組み合わせて単一ユニットにすること、および
f)前記単一ユニットを間接的にまたは直接的に患者に分配することを含む。

0013

関連する態様において、本発明は、以下の工程のうち少なくとも2つ以上を含む、疾病を防止するまたは治療するための特注の薬物および栄養療法を提供する方法に関する。これらの工程は、
a)組み合わせて最終調製物にすることができ、かつ様々な濃度の前記薬物または栄養サプリメントを有する物理的形態の薬物または栄養製剤のシリーズを製造すること、
b)これらの製剤を備蓄すること、
c)特定の患者独自の代謝およびその患者が罹患する可能性があるもしくは罹患しており、特定した2種以上の薬物および/または栄養サプリメントで予防または治療することができる1種または複数種の疾病を治療するのに合わせた2種以上の薬物および/または栄養サプリメントならびにそれらの濃度をシリーズから特定すること、
d)その情報を、前記製剤シリーズを備蓄するグループに連絡すること、
e)物理的形態を組み合わせて最終調製物にすることができる第2のグループに、特定された製剤シリーズを供給すること、および
f)前記単一ユニットを間接的にまたは直接的に患者に分配することを含む。


0014

薬物療法は、多剤投与による疾病治療に移行しつつある。これを簡単にするために、従来の臨床研究に基づく製剤において薬物および用量があらかじめ定められた固定用量併用剤(FDC)製品を創出するための多くの手法が考案されている。本発明では、患者の状態および治療の必要性ならびに可能な治療計画の限界についてのヘルスケア提供者による評価に基づき、療法を個人別に合わせカスタマイズすることを可能にする可変用量併用剤製品を設計し使用する方法について記述する。この方法は、精神医学、神経学、代謝病、泌尿器科学、心臓血管、腫瘍学、肺、胃腸病学、リウマチ学および疼痛管理を含むあらゆる分野の疾病管理で役に立つことになる。加えて、この方法は、主治医によって選択された単一療法により、乳がん患� ��のうつ病などの併存段階(co−morbid stage)の治療も可能にすることになる。また、この方法は、効果的な療法に多くの場合付随する2種以上の製剤を受ける負担を最小限に抑えることによって、あらゆる治療分野における療法のコンプライアンスの向上にも効果を発揮する。

0015

その最も広い適用において、この方法は、固体、クリームおよびゲル、あるいは液体調製物に適用することができ、限られた例においては、治療中に使用されるガスにさえも適用することができる。固体/固体製剤、液体の混合物あるいは固体/液体調製物でさえも調製することができる。カスタム製造が容易であることから、1つの有用な適用は、固体の錠剤およびピル調製物ならびにゼラチン質のカプセル状調製物においてである。即時放出および遅延放出調製物を個々に、あるいは組み合わせて利用することができる。たとえば、一実施形態では、2種類の即時放出調製物を組み合わせて単一製品にすることができる。別の例では、ある活性成分を含む即時放出ピル状調製物を、第2の異なる活性成分を含む遅延放出ピル状調製物と� ��み合わせることができる。あるいは、それぞれ異なる活性成分を含む2種以上の遅延放出調製物を組み合わせることもできる。また、2種類の即時放出調製物を、第3の即時放出調製物または遅延放出調製物と組み合わせることもできる。これらの実施形態は、本明細書中に記載の方法を実施するために調製することができる併用剤の一部を少し示しているだけである。

0016


症状や治療法の治療社会不安障害

可変併用剤療法は、たとえば、固体では、単一製品として単独で使用することができる形状および濃度で、あるいはスクリプトに従って薬物を調剤する場合には、ヘルスケア提供者の指示に基づき最終製品へと組み立てられるヘルスケア提供者の診断に基づく形状および濃度で剤形を作製することによって実現することができる。これらの剤形は、1つ、2つまたはそれ以上の活性成分を含むことができる。最も簡単な場合ではあるが、在庫を管理し、完成調製物における幅広い組合せに対応する柔軟性を有するには、1剤形当たり1活性成分が最も容易である。次いで、これらの剤形を倉庫に保管し、要求に応じて、特許および製剤書で入手可能な多数の設計および技法のうちの1つまたは複数を用いて組み立てて単回用量にする。固体� ��製物の2つの例は、スナップロック技法を用いたピルまたは錠剤、ならびに単一カプセルにしたゼラチン質カプセルの組合せである。代替の生体適合性接着プロセスを、個々の成分を互いに連結するために使用することもできる。この併用剤製品が摂取されると、錠剤は別々の成分錠剤に分離し、独立単位として振る舞う。製造者は、製薬業者をはじめとする薬物製造販売チェーンにおける任意の製造者でよく、中間卸売業者、薬剤給付管理会社、あるいは大手のメールオーダ薬局、インターネット薬局、小売店チェーン、病院またはクリニックの薬局、独立薬局などの薬局、あるいは薬物を直接患者に調剤するための他の体制でよい。

0017

可変用量併用剤は、従来の固定用量併用剤に優る多数の利点を発揮することになる。これらの利点には、医師が用量を選択する柔軟性、柔軟な用量漸増、在庫要件の低減、患者のコンプライアンスの向上、承認治療順守の向上、患者一部負担額の低減および単一錠剤による併存療法治療が含まれる。このことは、多くの薬物製品に適用可能であり、在庫を最小限に抑えて製品群を生み出す機会を提供する。

0018

医薬産業における現在の慣行では、イノベーターまたはジェネリック・ハウスが錠剤、ピル、カプセル等を製造する。この慣行は、患者に提供される治療形態のカスタマイズを支援するために必要な製品の在庫を生み出すように使用される可能性がある1つの選択肢となることが予想される。しかしながら、併用剤成分の原産製造者は、イノベーターまたはイノベーター・ハウスが所有するまたは制御する製造設備に限定されない。規制が許す場合には、製造を外注することもできる。規制機関によって課された規制のため今日ではあまり行われないが、医薬品製剤技術が入手可能で訓練を受け技能を有する者であれば誰でも調製物を調製することができる。

0019

可変併用剤成分を製造したら、原産製造者が倉庫に保管し備蓄する、あるいは、販売業者または患者に直接移送するために最終製品を集めるグループに供給し、彼らが倉庫に入れることができるが、重要な問題は、倉庫に保管しまたは備蓄するグループが要求に応じてどこで成分を組み合わせて最終調製物にするかということである。場所がない場合、倉庫保管グループは、在庫から品目を抜き出し他者に供給することができ、この他者は、最終組立てを行い、その後薬局またはヘルスケア提供者のような者に、あるいは直接患者に供給する。この倉庫保管の一変形形態は、患者に直接調剤するグループが成分を備蓄し、その後、ヘルスケア機構、ヘルスケア提供者、患者からの要求が認められる場合には患者などの他者からの指示で調剤� ��る場合である。したがって、たとえば、ヘルスケア機構、ヘルスケア提供者または患者主導の補充要求のようなものからの公認指示に基づき最終製品を生産することを見据えて、薬局が組立て用に成分を備蓄することが可能である。

0020

これら活性成分、活性成分濃度および物理的形態の問題で合意が認められ、製造が完了すると、これらの製品についての情報は蓄積され、流通網のいたるところで、ヘルスケア提供者が、また法律または規制が許す場合には所望により患者が入手可能となる。このような情報は、特定のヘルスケアサービス流通網に固有の特定の状況および課題に応じて、便利で効率的な任意の手段によって流通させることができる。データは、必要に応じ特定の状況に見合うようにデジタルまたはオーディオファイル、あるいは紙への出力として提供することができる。電子システムは、この情報を流通させ、変更を素早く更新するための迅速で便利な方法を提供する。専用の通信回線、インターネットまたはエクストラネットで確実な電気通信技術を活� ��する、あるいは無線技術を使用することによって最大限の利益をもたらすことができる。利用可能である場合には、情報をコンピュータ上に置き、インターネットなどの電子通信網で、あるいは、PCまたは携帯型、たとえば携帯電話や携帯型情報端末など別のコンピュータデバイスへの移送を可能にするダウンロード可能なファイルとして他者が入手可能となるようにすることができると見込まれる。

0021

この情報と共に、流通網への指示および流通網の要求または他のバックアップ情報を送信するためのツールを、患者またはヘルスケア提供者から販売業者または製造者、あるいはこれらのグループのうち任意の2者以上に提供することができる。この場合もまた、紙または電子システムを使用することができるが、電子システムは、情報をやりとりする最も迅速で効率的なやり方を提供する。たとえば、製薬業者が、カスタマイズされた治療を創出するために使用することができるものは現在何を生産しているかについての情報が投入されたウェブサイトを立ち上げることができる。このサイトは、情報提供のみを目的としてもよいが、製造者がカスタマイズされた治療を収集している場合には、このサイトは、スクリプトを書く権限があ� ��、そうでなければピル等を販売業者または患者へ発送する権限を製造者に与えるヘルスケア提供者からの入力を受け入れるためのやり方、あるいは患者が既存の処方箋の補充を要求するためのやり方を提供することができる。あるいは、この製造者のウェブサイトを、カスタマイズされたピルを蓄積するためのツールを有する医薬品卸売業者や薬局などの仲介者に読み手の目を向けさせるために立ち上げることもできる。加えて、卸売業者または薬局、あるいはピル等の最終版を作製するための材料の備蓄がある仲介者が要求を処理することもできる。

0022

情報がオンライン上にある場合、その情報は、フラットファイルとして、すなわち読取専用ファイルとして提供することも、あるいは双方向ファイル(interactive file)として提供することもできる。情報が読取専用ファイルとして提供された場合には、閲覧者がその情報をダウンロードするまたは印刷することを許可されることがあるが、さらなる使用を禁止するやり方で情報をロックダウンすることもできる。ロックファイルシステムの一例が、pdfファイルを作成するためのAdobe Acrobat's 6.0 Professionalソフトウエアである。双方向が許可された場合には、オンライン機能は、選択、承認、コメント、指示等を含むことができ、すべては最終調製物をもたらし、かつオンラインでのやりとりを介して患者に治療を配信する目的を念頭に置いている。したがって、たとえば、インターフェースが、オンラインショッピングと類似の発注システムへのアクセスを許可する承認スクリーンと連結させた情報要素を有することができる。この反復において、以前承認されたヘルスケア提供者には、提供者の患者独自のニーズに基づき2種以上の活性成分/濃度成分を選択する権利、および、それらの成分を所持しかつ最終製品を組み立てることができるまたは組み立てることができる者に供給することができる製造者であれ� ��売業者であれ、患者に直接または間接的に再分配するために、最終的な治療を組み立てるグループにこのデータを送信する権利を与えることができる。

0023

ヘルスケア提供者のこのシステムとのやりとりは、まず患者の健康状態を診断すること、および必要ならば薬物療法の方針を決定することのうちの1つである。あるタイプの薬物療法または栄養不足を正す診療が適切であると仮定すると、ヘルスケア提供者は、組み合わせて単一治療、たとえばピルまたは錠剤にするために製造者からどのような活性成分および濃度が入手可能であるかを調べることができる。その最も簡単で最も効率的な反復においては、その後ヘルスケア提供者はインターネットに接続し、その権限内で薬物を製剤するヘルスケア提供者の既存の権利をサポートするウェブサイトを介して安全に情報を提供することによって、併用剤療法を製剤する権限を要求することができる。オンライン発注が承認されると、ヘルス� ��ア提供者は、患者の現在の健康状態の診断中に認識される患者独自のニーズ(年齢、ゲノミクス、生活様式、病歴等)に適した療法を反映する一組の成分を薬物および濃度のメニューから選択することができる。その後、ヘルスケア提供者の発注を、最終製造のために倉庫管理者(warehouse)に送信する、あるいは成分抜き出しのために倉庫管理者に送信し、組立て用に他者に供給し、次いで、患者に間接的にまたは直接分配することができる。

0024

製造者は、実店舗(bricks−and−mortar)薬局やオンライン薬局などの仲介者に、別の公認指定先、または患者に直接最終製品を供給することができる。患者への再分配、すなわち移送は、患者のヘルスケア提供者などの代理人または患者に代わって役割を果たす権限がある指定された者を介して行うことができる。この選択は、地域法および規制、ならびに文化的嗜好に依存することになる。

0025

この調剤システムがインターネット上で作動する場合に補充を得るためには、売店または医師の職場など制御されたコンピュータ環境を介して、患者のヘルスケア提供者および製造と関連させるようにして患者を前もって承認してオンラインで直接再発注することも、あるいは、元の処方箋を提供した者、たとえば薬局を介して製品を患者に分配することもできる。あるいは、患者がその医者の職場と連絡を取り、補充を承認するよう指示することもでき、その場合医者の職場は、製造者または販売業者と確立した電気通信リンクを用いて補充を承認することができる。

0026

下記は、このシステムがどのように作動することができるかについてのさらなる実例である。
a)成分を備蓄するグループが成分を組み合わせて最終製品にし、患者または患者の代理人に製品を移送する。
b)ヘルスケア機構または提供者が、成分を備蓄するグループに処方箋を連絡し、このグループが、最終製品を組み立て、その最終製品を患者または患者の代理人に移送する。
c)患者または法定代理人が、成分を備蓄するグループと連絡を取り、このグループが最終製品を作製し、患者または患者の代理人に直接移送する。

0027

本発明で採用することができる同成分の活性および濃度のタイプは、優れた医療行為の制約から生じる懸念、ならびに法律および規制によって以外は限定されない。

0028

実際には、本発明で使用されることになる薬物および栄養の個々の成分の濃度は、独立型(stand−alone)製品としてイノベーターによって開発されたものと同等であることが予想される。通常、薬物は、疾病の様々な異なる重症度の治療に対応するために、または性別、年齢およびサイズの制限に対応するために、異なる含有量で製造される。たとえば、スタチンは、特定の患者はごく少量しか必要としないが、他の患者はより重度の高脂血症であるためこの薬物を大量に必要とするという所見に対応するために、様々な濃度の錠剤として提供される。あるいは、年少者用の薬物の場合には、患者の体重がはるかに少ないため、小児科患者への過剰投与を避けるために用量を切り捨てなければならない。単一成分として製造す� ��ための特定の濃度の選択は、基礎研究の結果および薬物の市場投入を支える研究開発に依存することになる。栄養サプリメントの場合には、一般に受け入れられている用途および規制を、これらのタイプの活性成分の適当な濃度を選択する際の案内として頼ることができる。

0029

活性成分には、薬物、栄養サプリメント、ワクチン、遺伝子療法、健康維持または疾病治療に使用することができるものはいずれも含まれるが、これらに限定されない。たとえば、下記は、疾病を予防するまたは治療するために2つ以上の組合せで組み合わせることができる現在入手可能な薬物のリストである。

0030

抗ウイルス剤
Agenerase−抗レトロウイルス、50mgカプセル
Epivir−HIV&Hep B 150/300mg、HBV 400mg HIVに対する慢性B型肝炎ウイルスepivir+retrovir
Epzicom−HIV、600mgのabacavir、300mgのlamividine+第3の薬物(Retovir)=Trzivir
Abacavir、lamivadine、zidovidineまたはstavidine
Zidovidine、lamividine、didanosine
Tenofovir、didanosine
Stavidine、didanosine
Lexiva−1400mgを1日2回(BID)、+Rilonavirを100mgおよび200mg
Retrovir−300mgを1日2回
Telzir−HIV、100mg、低用量のritonavirと共にまたはTelzir+lopinavir+ritonavirの組合せ
Trizivir_−1錠を1日2回、abacavir(Ziagen)、lamividine(Epivir)、Zidovidine(Retrovir)
Valtrex−ヘルペス、500、1000mg
Zovirax−ヘルペスウイルス、200mgのカプセル、400および800mgの錠剤
Ziagen−HIV 300mg abacavir全身用

0031

抗生物質
Albenza−広域駆虫薬200mg(寄生虫を破壊)
Amoxil−clarithromycin+lanaoprazoleと共に500/875mg、omeprazole20mgを1日2回、amox500mgを1日4回、ピロリ菌に対するmetronidzole250mgを1日4回
Augmentin−375、625mgの錠剤、小児用量156mgまたは312mg
Ceftin−抗生物質250mgまたは500mgの錠剤+後期ライム病に対するdoxycycline
Floxapen−透析患者または術後に理想的な抗生物質、250および500mgのカプセル
Darprim−急性マラリア sulfadonineと共に、25mg分割錠
Grisovin−軟膏が効かない白癬に対する抗真菌薬
Halfan−抗マラリア薬250mgの錠剤−補正QT間隔(QTc)を延ばす薬物と相互作用する
Malarone−3日間服用する抗マラリア薬、その後30mgのpimaqine、250mgのatovquone、100mgのpoquanil、小児用量はその後62.5mgのatovquone、25mgのpoquanil
Septrin−抗生物質sulphanothoxazol/trimethoprim


拒食症の統計

0032

腫瘍学
Alkeran−骨髄腫(骨髄細胞の減少)、卵巣腺癌、prednisoneと共に2mgのuptitrate
Hycamtin−卵巣癌
Leukeran−白血病、リンパ腫、2mg
Lanvis−急性白血病、40mgの錠剤
Throquanise−非リンパ球性白血病、40mg
Zofran−化学療法に伴う吐き気、おう吐を防ぐ

0033

精神医学
Eskalith−450mg SR、非ステロイド性抗炎症薬およびCox2を服用し休息
Parnate−抑うつなしの大うつ病、10mg(1つの対象について考え込む)
Paxil
Wellbutrin
Lamictal
Thorazine−抗精神病薬、10、25、50、100、200mgの錠剤
Zyban−ブプロピオン禁煙150mg

0034

胃腸
Zyloric−痛風用の推奨用量は100mg〜600mg、100mg&300mgとして出現
Lotronex−0.5および1.0mg過敏性腸症候群に
Pylorid−抗生物質と共に抗ピロリ菌
Tagamet−H2アンタゴニスト、300、400、800mgの錠剤
Zantac−十二指腸/胃潰瘍、25、150mgの錠剤
Entereg−術後腸閉塞、非オピオイドレセプターアンタゴニスト、便秘なしの鎮痛(Alvimopan)

0035

疼痛
Amerge−片頭痛に、片頭痛には予防的に1mgを1日2回、群発性頭痛には2.5mgを1日1回または1日2回
Amerge+599−吐き気への適用可能性
Amerge+Zofran−吐き気への適用可能性
Relafen−疼痛、関節炎、500mgおよび750mg
Imitrex−片頭痛、35、70、140mg

0036

泌尿器
Doralese−良性前立腺肥大症、20mgから最大100mgまで(20mg×5)
Doralese+Verdanifl−勃起不全なしの育毛
Dutasteride/tamsulosin−BPH混合

0037

中枢神経系(CNS)
Requip−パーキンソン病、脚不穏症

0038

骨格
Boniva−骨粗しょう症、2.5mgの錠剤

0039

糖尿病
Avandia−ロシグリタゾン、2型、4、8mg
Avandamet−メトホルミン、>1,000mg、(0.1〜8mgロシグリタゾン混合)+グリベンクラミド、アカルボース、スルホニル尿素

0040

強心剤
Lanoxin−強心配糖体(ジゴキシン)125mcgおよび250mcg+coreg1日1回=14〜16%ピーク/トラフ濃度
Coreg−3.125、6.25、12.5、25、50mg+シメチジン、曲線下面積(AUC)30%で定常状態、最高血中濃度(Cmax)の変化なし、降圧薬、特にチアジド系利尿剤の混合
Dyzade−ヒドロクロロチアジド/tranterese+coreg

0041

拒絶反応抑制
Imuran−臓器移植用免疫抑制薬、コルチコステロイドを伴うと理想的

0042


Volmax−夜間喘息、4&8mg

0043

筋骨格&鎮痛剤
ジクロフェナクカリウム
ジクロフェナクナトリウム
エトドラク/XL
イブプロフェン
ケトプロフェン
ナブメトン
ナプロキセン/ナトリウム
オキサプロジン
ピロキシカム
サルサレート
スリンダク

0044

骨格筋弛緩薬
Dantrium (ダントロレン)
Flexeril (シクロベンザプリン)
Lioresal (バクロフェン)
Norflex (オルフェナドリン)
Parafon Forte (クロルゾキサゾン)
Robaxin (メトカルバモール)
Skelaxin (メタキサロン)
Soma (カリソプロドール)
Zanaflex (チザニジン)
バクロフェン
クロルゾキサゾン
シクロベンザプリン
メトカルバモール

0045

長時間作用型オピオイド
Avinza (硫酸モルヒネER)
Duragesic (経皮的フェンタニル)
Kadian (モルヒネSR)
Levo−Dromoran (レボルファノール)
MS Contin (モルヒネSR)
Oxycontin (オキシコドンER)
レボルファノール
メタドン
モルヒネ SR

0046

頭痛を治療するための薬物(トリプタン)
Amerge (アルモトリプタン)
Axert (ナラトリプタン)
Frova (フロバトリプタン)
Imitrex錠 (スマトリプタン)
Maxalt MLT (リザトリプタン)
Zomig/ZMT (ゾルミトリプタン)
Imitrex注射剤 (スマトリプタン)
Imitrex鼻内噴霧薬 (スマトリプタン)
Maxalt (リザトリプタン)

0047

糖尿病&内分泌腺薬
クロルプロパミド
トラザミド
トルブタミド
好ましくないブランド薬品
Amaryl (グリメピリド)
Diabenese (クロルプロパミド)
DiaBeta (グリブリド)
Glucotrol (グリピザイド)
Glynase (微粉化グリブリド)
Tolinase (トラザミド)
Micronase (微粉化グリブリド)
Orinase (トルブタミド)
Prandin (レパグリニド)
Starlix (ナテグリニド)
グリブリド
グリピザイド

0048

アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤
カプトプリル
エナラプリル
リシノプリル
Altace(ラミプリル)

0049

栄養サプリメント
栄養サプリメントを、これらのポリピル調製物に組み込むことができる。例には、血中ホモシステイン濃度を低減するための葉酸および/またはB12補充がある。というのも、後者の血中ホモシステイン濃度は、心血管系疾患の既知の危険因子であるからである。これらの片方または両方を、スタチン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)などの血小板凝集抑制薬、腸からのコレステロール摂取量を低減した薬物、血圧を制御するための薬物など、心血管系の危険因子を治療するための1種または複数種の薬物と組み合わせることができる。

0050

成分および最終製品についての考察
カスタマイズされた、すなわち注文仕立ての(bespoke)製品は、任意のタイプおよび形態の医薬デリバリーシステムを用いて作製することができる。しかしながら、実際問題として、固形が最も簡単でかつ最も扱いやすく、大部分の薬物が、殻の堅いゼラチンカプセルを含む何らかの固体剤形で製造される。簡単にかつ容易に説明するために、固体剤形のより詳細な議論を以下に示す。

0051

医薬品併用者が、経口用の固体剤形を対象とする技術の重要な部分を創出してきた。たとえば、各区画が異なる薬物放出特性を有するあるいは異なる原薬または製剤を含有するタイプのカプセルを含む複数区画カプセル、中でも、米国 特許第4738724 号(Warner−Lambert)、米国特許第5672359号(Uniersity of Kentucky)、米国特許第5443461号(Alza Corp.)、国際公開第9516438号(Cortecs Ltd.)、国際公開第9012567号(Helminthology Inst.)、DE−A−3727894、BE900950(Warner Lambert)、FR2524311、NL7610038(Tapanhony NV)、FR28646(Pluripharm)、米国特許第3228789号(Glassman)および米国特許第3186910号(Glassman)を参照のこと。米国 特許第4738817 号は、米国特許第3228789号および米国特許第3186910号の水可塑化ゼラチンのカプセルと類似の構造を有する複数区画カプセルを開示している。

0052

原薬を固溶体として分散させた、埋め込んだまたは溶解させた固体高分子のマトリックスを含む医薬品剤形も知られている。このようなマトリックスは、射出成形プロセスによって形成することができる。この技術は、Cuff GおよびRaouf F、Pharmaceutical Technology、1998年6月、96〜106頁で考察されている。このような剤形の一部の具体的な製剤は、中でも、米国 特許第4678516 号、米国特許第4806337号、米国 特許第4764378 号、米国特許第5004601号、米国特許第5135752号、米国特許第5244668号、米国特許第5139790号、米国特許第5082655号に開示されており、ポリエチレングリコール(「PEG」)マトリックスが使用され、固体剤形が射出成形によって作製される。

0053

より詳細には、PCT出願国際公開第01/08666号および国際公開第2004/010978号などを参照のこと。

0054

参照により本明細書に組み込まれる第1の出願(国際公開第01/08666号)には、組み立てると経口投与に特に適している2つ以上の連結サブユニットを含む剤形が記載されている。より詳細には、そこでの医薬品剤形は、それぞれ境界があり、かつ薬学的に許容される高分子材料製の壁によって少なくとも1つの隣接する区画と物理的に仕切られている複数のカプセル区画を含み、隣接する区画は組立剤形内で互いに連結され、少なくとも患者への投与前はその連結によって互いに保持され、これら区画のうち1つまたは複数は活性成分を含有し、この連結は、組立剤形の部分間の、適切には直接隣接する部分間の溶接によって提供される。

0055

その第1の実施形態の組立剤形内には、このようなカプセル区画が少なくとも2つ、たとえば3つある。組立剤形内にこのような区画を3つ以上直線状に、たとえば、2つの端区画を直線の両端に備え、1つまたは複数の中間区画を備える配列で配置することもできる。適切には、このようなカプセル区画が2つあればよい。

0056

本発明の第2の実施形態では、医薬品剤形が、組立剤形内で互いに連結し、かつ少なくとも患者への投与前はその連結によって互いに保持されている複数の薬物含有サブユニットを含み、これらサブユニットのうち少なくとも1つは、原薬を含有する高分子の固体マトリックスを含む固体サブユニットであり、この高分子が患者の胃腸環境内で可溶性、分散性または分解可能であることにより原薬が放出され、この連結は、組立剤形の部分間の溶接によって提供される。

0057

前記第2の実施形態の1つの形態においては、本発明の剤形内のサブユニットがすべて固体のサブユニット、たとえばこのような固体のサブユニットが2つ以上、たとえばこのような固体のサブユニットが3つであってもよい。

0058

第2の実施形態の別の形態においては、サブユニットの1つまたは複数が固体のサブユニットを含み、他のサブユニットの1つまたは複数が薬学的に許容される高分子材料製の壁によって仕切られているカプセル区画を含むことができ、前記カプセル区画の1つまたは複数が原薬を含有する。

0059

国際出願第01/08666号明細書に記載されているように、組立剤形内には少なくとも2つのサブユニットがあればよい。このような組立剤形は、1つ、2つまたは3つのカプセルサブユニットと独立に組み合わさった1つ、2つまたは3つの固体サブユニットを備える3つまたは4つのサブユニットを含むことができる。組立剤形内にこのようなサブユニットを3つ以上直線状に、2つの端サブユニットを直線の両端に備え、1つまたは複数の中間サブユニットを備える配列で配置することもできる。たとえば、このような組立剤形は、カプセル区画に連結した固体サブユニット、2つの端のカプセル区画間の固体サブユニット、端のカプセル区画と中間カプセル区画と端の固体サブユニット、端のカプセル区画と中間固体サブユニ� ��トと端の固体サブユニット、あるいは2つの端の固体サブユニット間の中間カプセル区画を含むことができる。このようなサブユニットが4つの組立剤形は、2つの端の固体サブユニット、中間固体サブユニットおよび中間カプセル区画を含むことができる。あるいは、この剤形は、2つの端の固体サブユニットを2つの中間カプセルサブユニットと共に含むことも、または他の組合せのサブユニットを含むこともできる。

0060

この組立剤形では、隣接するサブユニットは、カプセル区画であろうと固体サブユニットであろうとそれらの組合せであろうと、剤形の2つの隣接する部分、たとえばサブユニットが接触している領域で、溶接によって、たとえば熱溶接、超音波溶接または誘導溶接、あるいは接着剤溶接(たとえば、紫外線硬化接着剤などの硬化型接着剤)によって互いに連結している。熱溶接は、たとえば、サブユニットを隣接させ、2つの隣接するサブユニットが隣接している領域に、たとえばレーザ光を向けることにより、または高温ガス、たとえば窒素を細かく噴射することにより生成される局部加熱を適用することによって実現することができる。熱溶接、誘導溶接および超音波溶接においては通常、接触している剤形の隣接する部分の材料の� ��所的溶融が同時に起こり、その後の材料の凝固により、隣接する部分間に連結が形成される。接着剤溶接は、接着剤(たとえば、紫外線硬化接着剤などの硬化接着剤)を、剤形を組み立てると接触する剤形の部分に塗布し、次いでこの接着剤を硬化させるまたは硬化可能にすることによって実現することができる。

0061

本発明の多成分剤形は、超音波溶接を用いる作製に特に適している。

0062


脱毛症のためのビタミン

超音波溶接は、熱可塑性プラスチック材料をこの材料との接合が必要とされる個所で軟化させるまたは溶融させるために高周波の音響エネルギーを使用することを含む既知の技術である。超音波溶接の一般的な説明は、たとえば出版物「Ultrasonic Welding of Thermoplastics」(TWI Ltd.,アビントン、ケンブリッジシャー州、英国(1997年))に見られる。接合しようとする部分は、加圧下で共に保持され、次いで通常20〜40kHzの周波数の超音波振動にさらされる。接合個所での熱の発生の原因となる実際の機構についてはあまりわかっていない。超音波溶接機は、5つの主要部品、電源、制御システム、溶接ヘッド、溶接しようとする部分を保持するための固定具および所要圧力を印加するためのシステムを含む。電源は、電気を、変換器、たとえば圧電変換器を駆動する高周波電力に変換する。圧電変換器は、たとえば主電源からの電気エネルギーを機械的、すなわち超音波エネルギーに変換する。この変換器と溶接しようとする部分との間に位置するのは、ブースターおよびホーンシステムであ� ��、このシステムは、超音波を増幅し(ブースターホーン)、締付圧(clamping pressure)を送信し、音響エネルギーを溶接しようとする部分に供給する(sonotrodeまたは溶接ホーン)働きをする通常金属の部品である。超音波溶接の成功には、溶接しようとする部分の設計および溶接装置の設定を慎重に行うことが重要である。

0063

本発明の剤形の隣接する部分は、これらの部分を互いに連結することを容易にする、特に溶接を補助または補完する特徴を有することができる。

0064

たとえば、本発明の剤形の隣接する部分、たとえばサブユニットは、接触させることができるその表面に実質的に平面の領域を有することができ、そこで溶接を形成することができる。あるいはこれら隣接する部分は、その表面に補完的な、好ましくは相互連結形状の領域を有することができ、それによりこれら補完的形状部分の係合によってサブユニットを互いに連結することが容易になる。

0065

好ましくは、加えて、またはあるいは、隣接するサブユニットは、あるサブユニット上の第1の連結可能部分がその剤形の隣接する部分上の第2の連結可能部分と連結するように、それぞれ相互連結可能な第1および第2の連結可能部分を備えることができる。この相互連結は、溶接によって実現される連結の強度に寄与することも、加えてまたはあるいは、溶接を形成する前にかつ溶接を形成する準備のために剤形の隣接する部分を互いに保持する助けになることもでき、この相互連結は、隣接するサブユニットを互いに保持することに、連結可能部分間の保持摩擦、スナップ(snap)、ねじを介したはめ合い(fit)または他の種類のはめ合いに寄与する。これらの連結可能部分は、好ましい構成のサブユニットを組み立てるこ� ��を容易にするものなどでよい。1つまたは複数のあるサブユニット上の連結可能部分は、選択した他のサブユニット上の対応する連結可能部分と連結するだけであって、他のサブユニット上の対応していない連結可能部分とは連結しないものなどでよい。あるいは、サブユニット上の連結可能部分が、サブユニットを幅広い組合せで互いに連結することができるように共通でかつ取替え可能であってもよい。これはとりわけ、別のやり方においては、異なるカプセル区画または固体サブユニットが、固体サブユニットの異なる組合せあるいは固体サブユニットとカプセル区画との異なる組合せで互いに連結することができるように、互いに連結可能な部分を有することができることを意味する。

0066

別の実施形態では、第1および第2の連結可能部分がそれぞれかみ合わせ(interlocking)部分でよい。したがって、第1または第2の部分がソケット部分でよく、対応する第2のまたは第1の連結可能部分が、対応するプラグ部分でよく、このプラグ部分は、保持摩擦、スナップ、ねじまたは他の種類のかみ合わせによるはめ合いによりソケットにはめ合う。たとえば、これらのプラグおよびソケット部分が共通である場合には、任意の固体サブユニットまたはカプセル区画上の任意のプラグ部分が、別の固体サブユニットまたはカプセル区画上の任意のソケット部分と相互連結することができる。

0067

摩擦によるはめ合い(friction fit)では、たとえば、プラグ部分をソケットに入れるためにプラグおよびソケット部分の自然回復力(natural resilience)および接触摩擦に対して力を加える必要があるように、またプラグ部分とソケット部分とを分離するために同様の力を加える必要があるように、プラグ部分がソケットよりもわずかに大きくてよい。スナップによるはめ合い(snap fit)では、たとえば、プラグおよびソケット部分がそれぞれ、隆線(ridge)および溝(groove)などの凹面および対応する凸面を備えることができ、これら凹面および凸面は、これらの部分がその自然回復力に対して押し付け合うように互いにかみ合う。このような隆線および溝は、たとえば連結可能なプラグおよびソケット部分の周囲に位置する、協働する周囲のまたは部分的に周囲のビードおよび溝をたとえば含むことができる。

0068

上記説明により、成分を作製し、それら成分を組み立てて注文仕立ての最終製品にする1つのやり方が提供される。成分を作り出し、それら成分を組み立てて最終製品にする別のやり方については、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2004/010978号に記載されている説明を参照のこと。

0069

成分から製品を作製するための手段をさらに説明するために、本明細書に添付の以下に詳細に議論する図1〜図8について言及する。これらの実施形態により、1成分当たり2種類以上の濃度で薬物を含む成分をどこで製造すべきか、およびそれら成分を組み立てて患者の最終製品にするための手段が提供され、したがって、個々の患者のニーズにカスタマイズされた複数の活性剤が供給される。

別ウィンドウ(タブ)の大きな表示で見る

0070

図面についての考察
図面、特に図1および図3を参照すると、医薬製品の好ましい一実施形態が示してあり、全体が参照番号10によって参照されている。製品10は、上側部分20、下側部分30および中間部分40を有する。上側、下側および中間部分20、30および40は、3つの別個の成分を形成する。これらの成分は打錠成形によって形成することができるが、本発明は個々の成分を形成するための他の方法およびプロセスの使用も企図する。

別ウィンドウ(タブ)の大きな表示で見る

0071

上側、下側および中間部分20、30および40は、これら3つの部分についての放出速度を制御するために、コアマトリックス中などに賦形剤を含むことができる。これら3つの部分それぞれの放出速度をさらに制御するために、上側、下側および中間部分20、30および40の1つまたは複数を、様々な機能を有する別個のコーティング系により、従来のコーティングプロセスを用いることなどによってコーティングすることもできる(あるいは、どの部分もコーティングしなくてもよい)。

0072

上側、下側および中間部分20、30および40は、これら3つの部分すべてからの活性剤の放出を可能にし、かつ部分間の連結を強化するかみ合わせ形状を備える。上側、下側および中間部分20、30および40は、単一のデリバリーデバイスまたはビヒクルを使用することにより複数の活性剤が供給されるように、好ましくは解放不可能に互いに連結され固定される。

0073

これら上側、下側および中間部分20、30および40は、たとえば、のりまたは接着剤、高分子、ワックス、機械的方法、構造または手段、エネルギー印加、このような方法の任意の組合せの使用など様々な方法により連結することができる。

0074

連結方法、およびその際に使用される成分としては、PEGやHPMCなどの高分子、Pharmagelなどのゼラチン、でんぷん、チクル、サポジラの木からのラテックス樹液、天然ゴムなどのガム、sorvaおよびジェルトンを含む天然樹脂などのガム基礎剤、チーズワックス(たとえばParadip(登録商標))、チューインガムワックス(たとえばParamelt(登録商標))、ブチルゴムまたはポリイソブチレンゴム、ビーズワックス、カルナバワックス、微結晶ワックス(たとえばPolywax(登録商標))などのワックス、糖をベースとする食用接着剤などの食品用接着剤、封筒用接着剤、HPMCおよびShellac'sなどの印刷インク(結合剤として)、ホットメルト食品用糊、エポキシ、水また� ��アルコール(たとえば、エタノール、メタノール、IPA)で湿らせたオパドライオーバーコート(opadry overcoat)、歯科用接着剤、ならびに即溶解または感熱フィルムを挙げることができるが、これらに限定されない。

0075

これらの連結方法には、たとえば止めピン機構などの機械的方法、スナップによるはめ合い、ねじによるはめ合い(screw−fit)、感圧圧縮、射出形成止めピン、バンディング(banding)、収縮包装、および射出成形糊がさらに含まれるが、これらに限定されない。これらの連結方法には、たとえば超音波溶接、レーザ、マイクロ波、熱、摩擦溶接などのエネルギー印加がさらに含まれるが、これらに限定されない。とはいえ、本発明は、上側、下側および中間部分20、30および40間の連結を容易にしかつ/または強化する他の連結方法、構造または成分の使用を企図する。

0076

図2に示すように、上側部分20は陥凹部(recess)25を有し、下側部分30は陥凹部35を有する。これらの陥凹部25および35は、好ましくは上側および下側部分20および30の周囲または外縁部まで延在している。陥凹部25および35は、製品10を組み立てたときに上側、下側および中間部分20、30および40の間でぴったりとしたはめ合い(tight fit)を実現することができるように、中間部分30の形状と一致する。好ましい実施形態では、中間部分40の形状が卵形または球形であるが、本発明は、成分間の連結を容易にしかつ強化することができる矩形などの他の形状の使用も企図する。上側、下側および中間部分20、30および40の間のぴったりとしたはめ合いにより、成分間の連結が強化され、同時に、より見た目に美しい統合製品10が提供される。

別ウィンドウ(タブ)の大きな表示で見る

0077

連結したときにこれら3つの部分の間にかみ合わせ界面または境界50が形成されるように、中間部分40は上側および下側部分20および30よりも幅が狭い。上側、下側および中間部分20、30および40の間に形成される機械的ロックにより構造的支持体が提供されるように、かみ合わせ界面50は好ましくは非線形である。このかみ合わせ界面50により、上側、下側および中間部分20、30および40の間の接触表面積も増大し、その結果、連結面積がより大きくなり、より優れた連結が形成される。

0078

このかみ合わせ界面50により、中間部分40を露出させることが可能となり、その結果、中間部分がその活性剤を所望の放出速度で放出することも可能となる。しかしながら、本発明は、3つの部分すべてを連結したときに中間部分40が露出されないように上側部分20および下側部分30に沿って(たとえば中央に)位置する陥凹部25および35も企図する。このような代替実施形態では、中間部分40中の活性剤の放出は、中間部分が最終的に露出するように上側および下側部分20および30の一方または両方が劣化することに依存するであろう。

0079

製品10は、好ましくは、上側、下側および中間部分20、30および40の所望の形状に3つの別個のマトリックスコアを圧縮するための輪転機を用いるによって形成される。コーティングパン、あるいは他のコーティング方法または手段により、任意の数の上側、下側および中間部分20、30および40をコーティングすることができる。上側、下側および中間部分20、30および40は互いにかみ合わさって位置することができ、上述の連結方法のちの1つなどの結合プロセスを用いることにより、これらの部分を連結して1つの実体またはデリバリービヒクルにすることができる。

0080

上側、下側および中間部分20、30および40は、所望の放出速度、たとえば、低速、中速、即時放出速度を実現するために別々に製剤される。そのようなものとして、製品10は、3種類の異なる放出速度で3種類の別々の活性剤を供給することができる。これにより、製品10が、胃腸管の特定の領域を様々な活性剤の供与のための標的とすることが可能となる。製品10では、上側部分120が中速の放出速度を有し、下側部分130が低速の放出速度を有し、中間部分140が即時放出速度を有する。しかしながら、本発明は、製品10の成分の1種または複数種についての他の放出速度の使用、あるいは本明細書に記載されている他の諸実施形態のいずれかも企図する。

0081

製品10は、併用剤療法製品を実現するために、単一の実体中に互いに独立した複数の活性剤を提供する。上側、下側および中間部分20、30および40のうちの1つまたは複数(あるいは1つもない)上のコーティングは、これらの活性剤の放出速度をさらに制御する。上側、下側および中間部分20、30および40用の3つの別個の成分を、各成分のコーティングと組み合わせて使用することにより、製品10が胃腸管の様々な段階で6種類の異なる放出モードを提供することが可能となる。加えて、相容性ではない活性剤も、単一ビヒクル、すなわち製品10を使用することにより供給することができる。

0082

図3および図4を参照すると、医薬製品の第2の実施形態が示してあり、全体が参照番号100によって参照されている。製品100は、3つの別個の成分を形成する外側部分120、中間部分130および内側部分140を有し、これらの成分は打錠成形によって形成することができる。

別ウィンドウ(タブ)の大きな表示で見る

0083

製品10と同様に、外側、中間および内側部分120、130および140は、個々の放出速度を制御するために賦形剤を含むことができ、さらに放出速度を制御するためにコーティングすることもできる。これら外側、中間および内側部分120、130および140は、連結するまたは組み立てる際に、中間および内側部分の上部および下部を露出させたまま同心円状に位置合わせをする。これにより、3つの部分すべてについて活性剤の放出が可能となる。外側、中間および内側部分120、130および140を同心円状に位置合わせすることにより、これらの部分間の表面積が増大し、それによりこれらの部分の連結が強化される。


0084

これら外側、中間および内側部分120、130および140は、たとえば、のりまたは接着剤、高分子、ワックス、機械的方法、構造または手段、エネルギー印加によって、このような方法の任意の組合せなど、製品10に関して上述した方法ならびに/あるいは部分間の連結を容易にするまたは強化する他の方法、構造または結合成分を含む様々な方法により連結することができる。

0085

これら外側、中間および内側部分120、130および140は、所望の放出速度、たとえば、中速、低速、即時速度を実現するために別々に製剤され、外側および中間部分には所望のリングまたはドーナッツ状の形状を、また内側部分には円筒形状を作成するためにそれぞれ圧縮される。外側、中間および内側部分120、130および140は、放出速度をさらに制御するために機能性コーティング系で被覆することができ、これら3つの成分は、同心円状に位置合わせされて互いにかみ合っている。製品100では、内側部分140が即時放出速度を有し、中間部分130が中速の放出速度を有し、外側部分140が低速の放出速度を有する。とはいえ、本発明は、他の放出速度の使用も企図する。

0086

図5および図6を参照すると、医薬製品の第3の実施形態が示してあり、全体が参照番号200によって参照されている。製品200は、3つの別個の成分を形成する上側部分220、下側部分230および内側部分240を有し、これらの成分は打錠成形によって形成することができる。

別ウィンドウ(タブ)の大きな表示で見る

0087

製品10および100と同様に、これら上側、下側および内側部分220、230および240は放出速度を制御するために賦形剤を含むことができ、さらに放出速度を制御するためにコーティングすることもできる。上側部分220は下側部分230上に設置され、内側部分240は上側および下側部分の中心孔25および35内に位置する。これら上側、下側および内側部分220、230および240はすべて露出したままであり、これにより3つの部分すべてについて活性剤の放出が可能となる。

0088

これら上側、下側および内側部分220、230および240は、たとえば、のりまたは接着剤、高分子、ワックス、機械的方法、構造または手段、エネルギー印加によって、このような方法の任意の組合せなど、製品10に関して上述した方法ならびに/あるいは部分間の連結を容易にするまたは強化する他の方法、構造または連結成分を含む様々な方法により連結することができる。

0089

これら上側、下側および内側部分220、230および240は、所望の放出速度、たとえば、中速、低速、即時速度を実現するために別々に製剤される。これら上側、下側および内側部分220、230および240のそれぞれは、上側および下側部分には所望のリングまたはドーナッツ状の形状を、また内側部分には円筒形状を作成するために圧縮され、これにより3つの部分の位置合わせが可能となる。上側、下側および内側部分220、230および240は、放出速度をさらに制御するために機能性コーティング系で被覆することができ、これら3つの成分は互いにかみ合っている。製品200では、内側部分240が即時放出速度を有し、下側部分230が中速の放出速度を有し、上側部分240が低速の放出速度を有する。� ��はいえ、本発明は、異なる成分に他の放出速度を使用することも企図する。

0090

図7および図8を参照すると、医薬製品の第4の実施形態が示してあり、全体が参照番号300によって参照されている。製品300は、3つの別個の成分を形成する上側部分320、下側部分330および中間部分340を有し、これらの成分は打錠成形によって形成することができる。

別ウィンドウ(タブ)の大きな表示で見る

0091

製品10、100および200と同様に、これら上側、下側および中間部分320、330および340は、それぞれの活性剤の放出速度を制御するために賦形剤を含むことができ、またコーティングすることもできる。上側部分320は中間部分340上に設置され、中間部分は下側部分330上に設置されている。これら上側、下側および中間部分320、330および340はすべて露出したままであり、これにより3つの部分すべてについて活性剤の放出が可能となる。

0092

これら上側、下側および中間部分320、330および340は、たとえば、のりまたは接着剤、高分子、ワックス、機械的方法、構造または手段、エネルギー印加によって、このような方法の任意の組合せなど、製品10に関して上述した方法ならびに/あるいは部分間の連結を容易にするまたは強化する他の方法、構造または連結成分を含む様々な方法により連結することができる。

0093

これら上側、下側および中間部分320、330および340は、所望の放出速度、たとえば、中速、低速、即時速度を実現するために別々に製剤され、これら3つの部分の位置合わせをする所望のかみ合わせ形状を作成するためにそれぞれ圧縮される。中間部分340は、はめ合い雄構造を、すなわちその縁部に沿って隆線345を有し、一方上側および下側部分320および330は、はめ合い雌構造を、すなわちそれらの縁部に沿って隆線325および335を有する。これらのはめ合い雄構造345ならびにはめ合い雌構造325および335は、上側、下側および中間部分320、330および340が互いに積層され連結されると、かみ合わせ界面または境界350を形成する。

0094

上側、下側および中間部分320、330および340の間に形成されている機械的ロックにより構造的支持体が提供されるように、かみ合わせ界面350は好ましくは非線形である。このかみ合わせ界面350により、上側、下側および中間部分320、330および340の間の接触表面積も増大し、その結果、連結面積がより大きくなり、より優れた連結が形成される。はめ合い雄構造345ならびにはめ合い雌構造325および335により、上側、下側および中間部分320、330および340のセルフセンタリング(self−sentering)が提供され、それにより製品300の作製がさらに容易になる。

0095

製造プロセス中に、これら上側、下側および中間部分320、330および340は、放出速度をさらに制御するために機能性コーティング系で被覆することができ、これら3つの成分は互いにかみ合っている。製品300では、中間部分340が即時放出速度を有し、下側部分330が低速の放出速度を有し、上側部分340が中速の放出速度を有する。しかしながら、本発明は、製品300の成分の1つまたは複数について他の放出速度を使用することも企図する。

0096

製品10、100、200および300はそれぞれ3つの別々の成分を提供するが、本発明は、複数の活性剤用の単一デリバリービヒクルを提供するようにかみ合わさった任意の数の成分の使用も企図する。本発明は、活性剤のタイプまたは形態によっても、医薬製品または医薬様製品のタイプまたは形態によっても限定されないことを理解されたい。

0097

製品10、100、200および300は特定のかみ合わせ形状を有し、それにより得られる単一デリバリー実体またはビヒクルの形成が容易になる。しかしながら、本発明は、複数の成分用の他のかみ合わせ形状、ならびに得られる製品の他の形状の使用も企図し、それにより、たとえばスナップ構造、ねじ構造、ピン止め構造などの単一デリバリービヒクルで複数の成分を供給することが可能となる。

0098

本発明は、たとえば解放可能なスナップによるはめ合いや他の解放可能な連結などによって選択的に互いに連結可能な複数の成分を有するデリバリービヒクルまたは実体を企図する。本発明はさらに、たとえば解放不可能なスナップによるはめ合いなどの解放不可能な連結の使用により選択的に連結可能な複数の成分を有するデリバリービヒクルまたは実体を企図する。

0099

製品10、100、200および300は、好ましくは自動かみ合わせプロセスによって組み立てられ連結される。プロセスの速さを含めたこの結合または連結プロセスにより、商業的加工速度で最終剤形を製造することが可能となる。製品10、100、200および300の形成で使用する圧縮プロセス、ならびに生成される形状は、好ましくは1つの実体またはデリバリービヒクルとして現れるようにしてかみ合う。

0100

製品10、100、200および300は、圧縮を使用して個々の成分を形成することによって作製される。しかしながら、本発明は、異なる成分を他の方法によって形成することも同様に企図する。この多成分錠剤(たとえば、1つの多機能製品を形成する3つの別個の成分)を形成することによって、最終剤形は、ヒトの胃腸管の様々な段階で最大6種類の可能な放出モード(より多くの成分が使用されている場合にはさらに多くの放出モード)を有することができる。製品10、100、200および300は、1つの実体として消費され、機能性コーティングおよびコアマトリックスを通して各成分を放出しながらヒトの胃腸管を通る。これにより、バイオアベイラビリティ(bio−availability)を有する所望の� ��所のそれぞれを標的とし、異なる成分およびその活性剤の放出速度を制御することが可能となる。

0101

このように、本発明を例示的な錠剤およびピルに関して特に説明してきたが、本明細書に記載の方法を用いて注文仕立ての錠剤およびピルを作製する際、これらの錠剤およびピルに様々な変化および変更を加えることができることが明らかであろう。


0102

実施例1
心血管系リスク(代謝症候群)に伴う糖尿病のカスタマイズされた治療の準備
60年代および70年代に、ヘルスケアの研究者が、後に統一した原因−インスリン抵抗性を有すると考えられた特定の患者における心血管系リスクの要素の集まり(clustering)を文書化し始めた。この仮説にはX症候群という名称が与えられた。やがて、この名称は代謝症候群という語句に変わった。

0103

代謝症候群の鍵となる要素は、腹部脂肪多過症(central adiposity)、異常脂質血症、高血圧症および耐糖能異常である。慢性炎症、凝固促進(pro−coagulation)および繊維素溶解障害も一因となると考えられている。

0104

ある人がこの症候群のある成分を有する場合、その人は他の成分の1つまたは複数も有する危険性が高い。また、成分が多くなればなるほど、その人の健康に対する危険性は大きくなる。喫煙も同様に危険性が高くなる一因である。これらの条件が同じ患者に共存することは、心血管系疾患の発生率増加に関連している。危険因子には、喫煙、貧しい食生活、ほとんど体を動かさない生活スタイル(sedentary lifestyle)および遺伝的素因が含まれる。すべての代謝症候群患者が、これらの成分因子をすべて有するわけではない。異なる患者は異なる成分を有し、また異なる重症度または進行度を有する。

0105

危険因子の制御は最適ではないが、これらの成分の大部分に対処するための療法が現在利用可能である。インスリン抵抗性を治療するための薬物は、チアゾリジンジオンによって例示されるように入手可能である。スタチンは、常脂質血症を治療するために使用することができる。また、ACE阻害剤は、高血圧症を治療することができる。これらの療法は、3種類以上の異なるピルを3種類以上の含有量で服用する必要があることがある。特定の患者に各薬物をどのくらいの量投与するのかは、ほぼ間違いなく患者によって異なる。患者との治療計画のコンプライアンスを補助するために「ポリピル」を作り出すことは有利であろうが、可能な患者の反復すべてに対する固定用量ポリピル作製の課題は、標的薬物および特定の患者のニー� ��についての医師の懸念に対処するために原産製造者が作製する必要があるできる限りの組合せを考えると、重大な課題である。

0106

たとえば、患者が代謝症候群の成分のうち2種以上を有する場合、医師は、スタチン、ACE阻害剤およびインスリン抵抗性を治療するための薬物から選択される2種類または3種類の薬物を製剤することを選択することができる。具体的には、医師は、異常脂質血症を治療するためのスタチン、シンバスタチンを現在4種類の異なる含有量、5mg、10mg、20mg、40mgおよび80mgのうち1種類の含有量で、2.5mg、5mgm、10mgおよび20mgの4種類の含有量で販売されている高血圧症を治療するためのアンジオテンシン変換酵素阻害剤、エナラプリルを、かつ/または2mg、4mgおよび8mgの3種類の含有量で販売されているインスリン抵抗性を治療するためのチアゾリジンジオン、Avandi� ��を製剤することを選択することができる。

0107

これらの強度の可能なすべての2方向および3方向反復を製造するには、各反復を網羅するために100種類を超える在庫の錠剤を製造し倉庫に保管する必要がある。しかしながら、図示した物理的形態の1つまたは複数が訴えているのは本明細書中で上述した方法であり、15種類の異なる在庫調製物を、シンバスタチンを5種類、エナラプリルを4種類、Avandiaを3種類製造しさえすればよい。次いで、医師が、5mgのシンバスタチン、20mgのエナラプリルおよび4mgのAvandiaを含む治療を患者に製剤することに決定した場合、生産者はこれら3種類の薬物を在庫から抜き出し、単一の最終ピル形態に処理する必要があるだけである。2回目の診察では、医師は、在庫から新たな組合せを生成するよう指示す� ��新たな処方箋を製造者または販売業者に送ることによって、特に複数療法に対する患者の経過に沿ってこれら薬物それぞれを1種または複数種調整することができる。


0108

本発明で有用な錠剤の一実施形態の斜視図である。図1の医薬製品の分解平面図である。本発明の医薬製品の一代替実施形態の平面図である。図3の医薬製品の分解平面図である。本発明の医薬製品の別の代替実施形態の斜視図である。図5の医薬製品の分解平面図である。本発明の医薬製品の別の代替実施形態の平面図である。図7の医薬製品の分解平面図である。



These are our most popular posts:

スライド 1

ば、高カルシウム血症による食欲低下、便秘、うつ症状、腎機. 能低下などが ... に伴う 不整脈を引き起こす。副甲状腺癌 ...... Malarone. グラクソ・スミスクライ. ン. 薬剤耐性 熱帯熱マラリアを含むマラ. リアの治療及び予防. WGで詳細に. 検討中. 206. 日本感染 症 ... read more

麻痺丼講義ノート2010

... 新生児、乳児、高齢者、異常ヘモグロビン症、免疫不全、先天性心疾患、uremia、肝 障害; S. choleraesuisは腸管外感染症をしばしば起こす ... 発熱、倦怠感、嘔気嘔吐、 腹痛; 下痢(30%)よりも便秘(50%)が多い; 筋肉痛・関節痛(60%); 傾眠傾向や易刺激性 ; 比較的徐脈; 髄膜症; 圧痛の ...... Doxycycline 100mg/day; Mefloquine 250-125mg/ week; Malarone(250mg atovaquone and 100mg proguanil/tablet) 1 tablet daily ... read more

notebook: 4月 2012

2012年4月30日 ... もともと血管に動脈硬化があるところに便秘などが誘因となって発症するといわれており 、高齢者に多いのですが、便秘の .... にMalarone(atovaquoneとproguanilの合剤, Glaxo Wellcome社)を含めるよう,マラリアに関する勧告を変更した。 read more

ML資料:FDA諮問委員会~議題

【審議結果】HPA軸機能抑制を起こすステロイドはOTC Switch対象としない(投票21-5) 。 ..... ※IBD治療薬ロトロネックスはFDA/GSK間で虚血性大腸炎(49症例報告)と重篤な 便秘(21症例報告)に関する問題の合意が成立 ...... 2005.02.14, Pediatric Adverse Event Reporting: Lotensin, Brevibloc, Malarone, Viracept, Xenical and Glucovance ... read more

Related Posts



0 コメント:

コメントを投稿