小児糖尿病＜2型糖尿病＞-2｜【糖尿病サイト】
2/2No.13 小児糖尿病＜2型糖尿病＞（2007年4月発行）
こどもの2型糖尿病の特徴
学校検尿で発見されるときは無症状であることがもちろん多いですが、たまたま風邪や喘息など他の病気と一緒に糖尿病症状（口渇、体重減少など）が出現して発見されることもあります。
耳と痛み以下の耳の後ろの圧力、
こども時代に発見された糖尿病センターの2型糖尿病患者さんが過去に肥満していたかどうかをしらべてみたところ、年代が中学生から高校生時代に発見される人たちほど肥満している、また、昔のこどもより最近のこどもの方が肥満して2型糖尿病を発症してくることがわかりました。肥満していなくても2型糖尿病を発症しますが、肥満児であると2型糖尿病になりやすいのです。これは昨今のジャンクフードの摂取や脂肪摂取の過多など食習慣の欧米化と大いに関係するでしょう。
こどもの2型糖尿病はどのように治療していくのでしょう？
タンパの診療所を咳
おとなの2型糖尿病と同じく、どんなものを食べるか、身体をしっかり動かしているか、この2つがもっとも大事なポイントで、治療の基本となります。
食事の摂り方をちょっと勉強して、ポイントがわかれば、それだけでとてもうまく血糖コントロールできるお子さんが多いです。食事のカロリーというよりも、ジュースやコーラを多飲することが多かったり、朝食の欠食、夕食が夜遅くなってだらだら食べているなどのことが悪影響を与えています。このような生活を直すだけで、血糖コントロールがうまくいきます。
肥満と手術
もちろん、食事・運動だけで不十分なときは薬物治療になります。不十分な血糖コントロールのままにしておくと、身体の成長が滞ってしまいます。また、将来糖尿病性合併症が発症してきます。10代で2型糖尿病であったお子さんが30代になって重症の合併症で入院するといったことも少なくありません。
よって、身長の増加がにぶってきた（不良な血糖コントロールによる）ときは、早めに血糖降下薬やインスリン注射治療を開始します。
食欲旺盛で血糖コントロールが一番むずかしい思春期を、とにもかくにも良好な血糖コントロールで通過してもらうことが、患者さんはもちろんのこと、医療者の願いでもあります。
内潟 安子（うちがた やすこ）
東京女子医科大学糖尿病センター 教授
昭和56年金沢大学医学部大学院卒業後、富山医科薬科大学医学部第1生化学教室、昭和58年から米国国立衛生研究所(NIH)、昭和62年から東京女子医科大学糖尿病センター助手、平成4年から同センター講師、平成8年から同センター助教授、平成16年から同センター教授として現在に至る。小児ヤング外来のチーフ。
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